カジノが歴史に与えて来た影響はとてつも無く大きく、映画や歌という形に姿を変え、表現されて来ました。これから先の未来にもまたNFTなどへと姿を変えて何年も先へと残るアートが生まれて行くのでしょう。まさにアートの幅は狭まることを知りません。

一方、何世紀も前に遡ると、多くのアーティスト達が選択する表現方法が“絵画”であり、現代にも残る有名なカジノにインスパイを受けた数多くの作品が存在します。そんなカジノにインスパイアを受けた数ある作品の中から、個人的に選んだベスト3の絵画を紹介したいと思います。

エドヴァルド・ムンク「ルーレットのテーブル」

ムンクの最も有名な作品として、広く知れわたっている「ムンクの叫び」は、皆さんも一度は写真や実物をご覧になったことがあると思います。未だ根強いファンがたくさんいる彼の作風の大部分を占めるコンセプトは“不安心を煽る”物が多く、なんとも独特な芸術家でした。


しかしそんなムンクの作品の中で貴重なシンプルな風景描写が描かれているのがこのルーレットのテーブルなのです。ムンクは一時期モンテカルロに住んでいた時期があり、その時は頻繁にカジノを訪れていたという逸話があります。この作品にはテーブル囲むカジノの熱気に包まれた人々の様子が描かれています。

カシアス・マーセラス・クーリッジ「ポーカーをする犬」

カジノをモチーフにした絵画として一番最初に出てくる事もあるこの絵画は、多くのカジノリゾートの部屋などに飾られていて、業界でも愛されているアートの一つです。元々は1枚から始まったこのイラストは、タバコ会社から「広告で使いたい」とのリクエストによって、犬を擬人化した作品を描き続け、気がつけばその数は16枚に。ちなみに、この広告効果は抜群だったようで、大きな成功を収めたとの事です。「時に安っぽい」、や「俗っぽい」といった評価を受ける彼の作品ではあるものの、アメリカを中心に1世紀以上根強い人気を博す彼の代表作です。

ミケランジェロ・カラヴァッジョ「トランプ詐欺師」


1590年代〜1600年初頭頃にミケランジェロ・カラヴァッジョによって描かれたこの作品は、カラヴァッジョの画家としての知名度を一躍押し上げるきっかけとなりました。まるで写真のような現実感溢れる彼のタッチで描ける画家は、当時そこまで多くはなく、彼の描く影や光の捉え方がとても素晴らしいと高い評価を得ています。

結論

カジノを愛する多くのアーティストがこれからも存在し続ける限りギャンブルは昔も今もこれからも、世界中のアーティストにインスピレーションを与え続けていくはずです。絵で残るものや、歌、さらにはバーチャルアートなどリミットの無いところがアートの大きな魅力です。機会があれば、是非実物のアートに触れてみるのもお勧めです。